日系企業と外資系企業のどっちで働きたいかと言えば断然外資系のかみぞのです。
ただ今回は経理で働く場合に大手企業と中小企業のどっちが良いのかについて書いていきます。
まず、わたし個人で言うならば中小企業が良いです。
理由はニーズの多さ、業務範囲で中小企業です。
詳細は後述しますが、まずは大手企業と中小企業の経理で働いた場合の違いについて説明していきましょう。
Contents
経理で働くなら大手企業と中小企業のどっちが良いか
今回は、1.ニーズ、2.年収、3.業務範囲の3つの角度から見てみようと思います。
経理のニーズの面で見る大手企業と中小企業の違い
一般的に中小企業の経理の募集と大手企業の経理の募集はどちらが多いでしょうか?
求人サイトを見ると大手企業が目にとまるので大手企業?もしくは中小企業か?
結論は中小企業です。
なぜなら、大手企業(いわゆる大企業)と中小企業の会社数を比較すると比率は大企業1%以下に対して中小企業は99%以上です。
もちろん大企業の方が1社当たりの求人募集は中小企業よりも断然多いですが、そもそもの比率が違いすぎます。
たとえば、自分が職を失ってしまったとしましょう。
募集企業が多いのは中小企業ですよね?
ということは、中小企業での経理をやっていた方がどちらかと言うと転職の際に有利です。
なぜなら、経験を生かして同じような中小企業で即戦力となり得るからです。
たとえば、大手企業で在庫管理に関わる経理の仕事だけをやっていたとしましょう。
次の会社に転職する際に自分の強みを生かすには在庫管理に関わる経理の募集に応募する必要があります。
しかし、実際にそんなニッチな募集が多くあるかというとNoです。
さらに、在庫管理の経理以外の経験を求められた場合、強みを生かすことができません。
一方、月次決算、年次決算、税務申告など、どの会社にもある共通業務の経験がある場合はどうでしょうか?
転職の際に幅広い企業からニーズがあることが予想できますよね。
また、大手と中小ではどちらの方が幅広い経験ができる可能性が高いかは言わずもがな中小企業です。
よって多くのニーズに応えていく部分においては中小企業に軍配が上がります。
ただ、中小企業でも大手企業でのノウハウや経験がほしいというニーズもあるので完全に転職が難しいかと言うとそうではありません。
また、大手企業で働いていた実績のある人材に入ってきてほしいといういわゆる大手のブランド力があるのも事実です。
反対に中小から大手という転職も可能性はあります。
外資系企業でのニーズ
ちなみに日本にある外資系企業の多くも中小企業です。
グローバルで見るととてつもない巨大な組織かもしれませんが、日本にある子会社単位で見ると組織はこじんまりしたところが多いですね。
よって、求人も外資の日本法人が大手企業よりは中小企業の方が多いです。
経理の年収面で見る大手企業と中小企業の違い
もうこれは比較するまでもありませんが、大手企業の圧勝です。
基本的に大企業は資金に余力があり、従業員の平均年収も総じて中小企業より高いのは周知の事実ですね。
また、大手企業となると充実な福利厚生もあり、家賃補助や外部研修、英語学習の費用のサポートなど至れり尽くせり。
とにもかくにも金銭面が重要な場合、大企業一択です。
ただ、年収が高く福利厚生もよい大手企業はその分ライバルが多いということを忘れてはいけません。
さらに、中小企業よりも募集は少なくなるので狭き門と言えるでしょう。
外資系企業での年収の違いは?
なお、日本にある多くの外資系企業は規模で言うと中小のところが多いですが給与水準の面では日系の大手企業に勝るとも劣らぬ水準です。
もちろん外資系企業の大手企業は日本の大手企業の給与水準をさらに上回ります。
お金で見るなら、外資系大手企業>日系大手、外資系中小企業>日系中小企業といった順番での給与水準ですね。
経理の業務範囲で見る大手企業と中小企業
基本的に大手企業ほど業務は細分化されて狭く深い領域、企業の規模が小さくなるごとに広く浅い領域ですね。
じゃあ、どっちが良いのかと聞かれるとどっちが良いというよりは人それぞれの判断だと感じます。
大手企業になると、規模が大きくなるため国際税務の専任、デューデリジェンスの専任、連結の専任など経理の個々の領域で高度なスキルが求められプロフェッショナルな人材が必要となります。
一つの領域を極めることが好きな方、苦にならない方は大きな企業でプロフェッショナルとしてやっていくのが良いでしょう。
反対に、いろんなことを幅広くやっていきたい場合は、中小企業です。
たとえば小さな会社で働く場合、自分一人ですべてを完結する必要もあります。
会社によっては、経理だけでなく管理部門をすべて1人で完結する会社もたくさんありますよね。
ただ、会社の規模が小さければ特別な業界などでない限り一般的には求められるスキルもそこまで深い部分は必要なく、まんべんなくいろいろなことを知っていると融通が利きます。
外資系企業の業務範囲は?
なお、外資系企業においても大手と中小企業の差は日系企業と大きく変わらないと感じます。
ただ、外資系企業の日本法人はあくまでも子会社という立ち位置のため、親会社へのレポーティング(各種数値データの報告)は大手でも中小でも外資系ではマストな業務となりますね。
まとめ
経理で働くなら大手企業と中小企業のどちらが良いか、またその理由は以下です。
■ニーズ
中小企業有利
理由は、世の中の中小企業の数が多く、転職で同様のスキルを求められる場合、即戦力として需要があるため
■年収
大手企業有利
理由は大手企業の方が年収は高い、また福利厚生もよい
■業務範囲
人による(好み)
大手企業:規模が大きいため狭く深く
中小企業:少ない人数で広く浅く
わたしが中小企業を選ぶ理由
ちなみに冒頭でわたしは働くなら中小企業が良いと言いました。
理由は、1ニーズと2業務範囲の面です。
1.ニーズについて
なぜ、ニーズを選んだかと言うとメチャクチャわたしが保守的だからです。
つまり、最悪の状況をよく想像します。
えっ?外資系企業で働いているクセに保守的っておかしくない?と思うかもしれません。
しかし、たとえば今の会社が明日倒産したら、日本を撤退したら、クビを宣告されたら誰が自分を守ってくれるんでしょうか?
会社でしょうか?親でしょうか?友人でしょうか?
自分自身を守れるのは自分だけだとわたしは思います。
であるならば、いつどんな時もどこでも働けるスキルを持っておくことこそ、リスク回避に繋がると思いませんか?
リスク回避を考えると中小企業での経験は次の中小企業で大きな役に立ちますし、不況時にも募集の分母が多い分、次の会社が見つかる可能性も高いでしょう。
よって、わたしは中小企業でのキャリアの方がリスク回避の意味では良いと考えます。
2.業務範囲について
2つ目は業務範囲です。
わたしは非常に飽き性なので、同じ仕事を続けるのを苦に感じてしまう人間です。
また、いろいろなことに手を出す割にある程度できると途端に飽きてきてしまうという悪いクセもあります。
よって、大手企業では効率化の観点からどうしても細分化された業務にならざるを得ません。
もちろん、大手企業のCFOクラスになると全部を見ますがわたしは自分自身のスキルと現実を見ています。
なので、大手企業のCFOという狭き門の想定はさすがに過信だと考えました。
その結果、いろいろな業務ができて深い専門性までは踏み込まない中小企業の方が相性が良いと考えます。
よって、大手企業と中小企業ではわたしは中小企業に軍配が挙がりました。
さいごに
もしあなたがどういった企業が合うか迷われている場合、ご自身の性格、これからの目標などを熟考し、自身に合った働き方を見つめ直してはいかがでしょうか?
もちろん、大手、中小企業といった軸以外にもさまざまな軸で見ることで適性が見えてくるでしょう。
また結果として失敗することもあるかもしれません。
でも、なんとなく決めた結果より自身で考えた上での結果であると成功した時も失敗した時も納得感を得られます。
どの会社でどういった仕事をするかは自分自身に決定権があります。
誰かが決めるものではありません。
その決定権を存分にいかしてみてはいかがでしょうか?
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