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外資系企業の経理で会計基準は日本基準(JGAAP)?もしくは本国基準(IFRS、USGAAP)?
でも、2つ作るから単純に二倍時間がかかるということではなく、会計基準が異なる部分だけ2パターン用意するんですよ。
そもそもJGAAP、US-GAAP、IFRSって何の略?
日本の会計基準はJGAAP(ジェーギャップ)と呼ばれ、JGAAPとは(Japan Generally Accepted Accounting Principles)の略で日本語だと”日本の会計基準”ですね。
ちなみにUSGAAPは(ユーエスギャップ)と読み、何の略かはUS-GAAP(United States Generally Accepted Accounting Principles)で日本語だと”米国会計基準”です。
次にIFRSは(International Financial Reporting Standards)の略で、日本語だと”国際会計基準”です。
こちらは、以前わたしがツイートしましたが、日本では“アイファス”や“イファース”と呼ばれますが、海外ですと、“アイエフアールエス”とそのまま言われているので、臨機応変に言い換えましょう。
国際会計基準(IFRS)の読み方は日本だと“イファース”や“アイファス”の2パターンしか聞かない。
しかし、外国籍の人たちと話すと両方とも聞かず、皆“アイエフアールエス”と言う。
日本だけ省略してるとは思わなかった。
こういうことって意外と多いと思うので、音として英語情報を仕入れるのも大事。— 外資人事・採用@かみぞの (@kamifinance) November 26, 2018
※ちなみに外資系企業で使われる基礎的な略語は下記
SODって何の略? 略語が多い外資系企業での基礎頻出ワードはこれだ!
JGAAP、USGAAP、IFRSの違いに関する具体的な事例
それぞれの国の会計基準で具体的にどういった部分が異なるかと言うと、ビジネスをおこなっている人であれば、だれでも知っている有給休暇で説明しますね。
日本基準(JGAAP)だと、「まだ従業員が取っていない有給休暇を今年取る予定だから事前に引き当てておこう」という引当は認められていません。
一方で、国際会計基準(IFRS)やUS基準(USGAAP:ユーエスギャップ)だと有給休暇は引当をする必要があります。
ちなみに、有給休暇引当は英語で”Holiday accrual (ホリデーアクルーアル)”と言います。
よって、日本基準だけであれば、なんの引当も必要ありませんが、本国の基準に合わせてプラスアルファの仕訳を切る必要が出てきますね。
実はこれ”会社による”というのが正解となります
外資系企業はどの基準で通常処理をするか
どの基準で通常処理をしていくかは会社の判断となります。
要は、最終的にどちらの基準にも対応できるようになれば、どうやっても構わないのです。
よって、ある会社では、それぞれの国の基準で処理を進めて、最終的な調整を本国の基準に合わせるというやり方をしています。
一方で、上記とは反対の通常は本国の基準で処理をして、最終的な決算でそれぞれの国の基準に調整する方法もあります。
最近では、グローバル企業だと、多くの国で同一の会計基準が適用できる”IFRS”を会社のスタンダードとして適用し、最終的な調整が必要な国はそれぞれおこなうという方向に進んでいるように感じます。
※外資系企業の経理に関するまとめ記事で経理で年収1000万円稼ぐスキルなどは下記
外資系企業の経理のまとめ(1000万経理で稼ぐスキル、外資経理用語、日常業務、必要スキル)
日本企業がIFRSを適用する理由
会社によりメリットは異なりますが、グローバル展開している会社だとすべての国でIFRSという一つの基準で統一できるので、同じものさしで比較をできる点はメリットの一つです。
また、日本の会計基準とIFRSでは、基準が異なるので、経営者にとってIFRSの方が見せたい数字を作ることができるとも考えられますし、海外からの投資もあるのでIFRSの方が海外の人にとっても分かりやすい指標というのもありますね。
さいごに
外資系企業では、財務諸表を日本基準と本国の会計基準の両方の基準で処理をおこなっています。
だからといって2倍時間がかかるわけではなく、両方の基準の差分だけを調整する手間がかかりますね。
また、日本の企業でもIFRSを適用している会社は、日本の会計基準とIFRSの両方の処理が必要です。
今後、経理で転職をする際にも上記のポイントを知っておくと、募集要項でIFRSなどのキーワードがあった際にどのような能力や作業が必要になってくるかを理解できるので、注意してみてください。
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