わたしのキャリアは営業からスタートしており、経理はおろか事務もまったくの未経験の状態で外資系経理に転職しました。
また、英語に関しても海外に半年ほど留学しましたが、日常会話などの簡単な会話であれば、なんとかできるかなというレベル。
そんな状態でよく外資系の経理に転職できたなぁと改めて自分でも思います。
※ちなみに外資に入る前はニート(下記参照)
経理も未経験で英語もろくに使えないわたしは、外資系経理で働くと思ったとおりたくさんの苦労をしました。
これからわたしと同じように未経験から外資系の経理への転職を目指す方へ大変だったこととその対策をまとめましたのでご参考までに見ていただければ幸いです。
※ちなみに苦労の甲斐もあって年収が500万円上がりました
Contents
経理未経験から外資系経理に転職し、大変だった3つのポイントとその対策
外資系の経理へ転職し大変だったことを大きくまとめると下記3点です。
■経理未経験から外資系経理に転職し大変だった3つのこと
1.ビジネス英語(英語での勘定科目含む)
2.エクセルスキル
3.実務での会計知識
具体的にどういった点に苦労したかをそれぞれ説明しますが、こんなことに遭遇するんだぁと思っていただくと共に、対策も立てられるので気になるトピックをご覧下さい。
ビジネス英語(英語での勘定科目含む)
まず苦労した点はビジネス英語です。
冒頭でお伝えしたとおり、わたしは半年ほど留学を経験しており日常会話などの簡単な会話であればなんとかできるかなというレベルでした。
ただし、ビジネス英語については勉強不足だったこともあり分からないことの連続。
特にキャリアが浅い時に遭遇する英語で困る点は下記の3点です。
■英語で困る3点(キャリアが浅い人が遭遇)
1.英文メールの作成
2.英語での電話対応
3.英語の勘定科目
役職が上がると、電話会議など難度が高いものもありますが、初期に遭遇する大変な点は上記の3つです。
※ちなみにわたしのTOEICの点数の推移と英語力は下記参照
英文メールの作成
外資系企業ですと担当ポジションや環境にもよりますが、英語でのメールのやり取りを多くおこないます。
その時に英文作成能力が足りないと、一つの文章を作るにも文法は正しいか、言い回しは合っているか等、シンプルな文章作成でもたくさんの時間をかけてしまうんです。
今思うと、この問題を解決する方法は下記の2点です。
■英文メール作成のポイント2つ
1.文章のテンプレートを持っておく
2.英文作成の総合力を上げる
英文作成の総合力を上げるのは一長一短でできない部分もあります。
ただテンプレートを持つのは、事前にどういったものをよく使うかを想定できれば、速攻性のある対策となります。
なお下記の本はBig4と呼ばれる世界四大監査法人の一つ”EY”から出版されており、本当に普段経理で必要な英語のメールのパターンがたくさん詰まっているので、外資系でちゃんとしたメールを自分で作成することが不安な方は、会社のデスクに置いておくと、重宝します。
Amazonのレビューはこちら
また、下記のリンクでわたしが会社でよく使うメール文例をランキングで書いているのでこちらも参考に。
英語で電話対応
電話は新人や職位の低い人ほどよく出ますよね。
わたしが、ある日突然自分のデスクの電話が鳴った時の話です。
「はいっ」っと電話を出てみると日本語ではなく、英語で相手が話していました。
なかなか早いスピードでいまいち何を言っているのか理解できません。
でも、誰からかかってきているのかは聞かなくちゃ!と必死に頭をフル回転させました。
しかし、ビジネス英語の電話対応でどうやって「お名前をお伺いできますでしょうか?」というかが出てきません。
また、「お電話お繋ぎ致します」「少々お待ちください」「○○は席を外しております」等も何と英語で言うか?さっぱりです。
そりゃそうですよね。
今まで特段ビジネス英語の勉強に注力していないので、出てくる訳もありません。
わたしはビジネス英語を知らずにとりあえず知っているフレーズの「What is your name?」と聞きました。
これは日本語に直すと(あなたの名前はなんだ?)と非常に無礼な聞き方です。
その後、きっちり英語での電話対応を調べて何度もリピートしましたが、実は電話対応はすべて決まり文句ばかりなので、覚えてしまえばなんてことはなかったことに気づきました。
一番の壁は相手が何を言っているかを正しく聞き取り、聞き取れなければ、確認をすることです。
そうは言ってもいきなり完璧にするのは難しいので、わたしは英語の電話対応が初期の頃は日本語だと当たり前にする”ある”ことをしませんでした。
あることとは、「ご伝言ありますか?」と聞くことです。
なぜなら、わたしの英語レベルで聞いても理解できる自信がなかったからです。
でも名前や会社名なら頑張れば聞き取れるレベルだったので、そこはしっかり確認しました。
なので、できることからスタートするとよいです。
ちなみに、冒頭の英語フレーズは下記になります。
■ビジネス英語の電話での基本フレーズ4つ
1.お名前をおうかがいできますでしょうか?
(May I have your name please?)
(メー アイ ハヴ ヨア ネーム プリーズ?)
2.お電話お繋ぎいたします。
(I’ll transfer you)
(アイル トランスファー ユー)
3.少々お待ちください
(Hold on please)
(ホー ドン プリーズ)
4.○○は席を外しております
(○○ is away from his/her desk)
(○○ イズ アウェイ フロム ヒズ(男性の場合)/ハー(女性の場合) デスク)
上記はたった4つですが、とてつもなく英語の電話に出る時に便利なフレーズです。
何度も繰り返し繰り返し覚えていけば、いつの間にかスムーズにできますので覚えてしまいましょう。
すっごく英語での電話が楽になりますよ。
英語の勘定科目
Debit / Credit(デビクレ)、Accrued(アクルー)、AP(エーピー)。
「この人たち、何を言っているんだろう?」
もし、英語で勘定科目を勉強せずに、外資系の経理に飛び込んだ場合、異世界の言葉のオンパレードです。
もちろん、英語で勘定科目を勉強していても、分からない単語などあったりします。
でも、安心してください。
毎日毎日異世界の言葉を浴び、その度に自身で調べて意味を理解していけば、少し経つとあなたも、そんな異世界の住人になりますよ。
でも、そんな分からないことだらけの状況に陥らないためには、やはり最低限の英語の勘定科目は一通り覚えておくに越したことはないです。
備えあれば憂いなし。
事前に覚えた英語の勘定科目たちは、外資系経理の世界に入った瞬間、力強い味方になってくれます。
なので、これから外資系の経理を目指す方、すでに外資系経理に行くことが決定しているが何を準備すればいいのか分からない方、もしくは外資の会社ですでに働いており、経理に移動になった方は、英語での勘定科目の丸暗記は必須です!
ちなみに下記の記事でここだけは絶対に抑えてほしい略語集もあるので、見てみてください。
エクセルスキル
学生時代からワード、エクセル、パワーポイントは人並みに使えると思っていたのですが、経理の世界はレベルが違いました。
わたしが経理をスタートした際に業務を教えてくれる方のエクセルで作業する動きが魔法のようで、あれよあれよと計算シートができていくのを見た時は驚愕でした。
わたしが使えていたエクセルスキルは、エクセルのポテンシャルの0.0000001%も使えていないじゃないかとショックを受けたのを覚えています。
エクセルは本当にいろーーーーんな技があり、使っていないとなかなか覚えられないです。
しかし、そんないろーーーーんな技の中でも利用頻度が高く、これだけは絶対知っていてほしいものが下記です。
■経理で絶対これだけは抑えてほしいエクセルスキル3つ
1.Vlookup
2.Pivot
3.Subtotal
本当はtrimとかiferrorとかleft関数などいろいろあるんですが、経理になってから3社経験したわたしの利用頻度で考えると上記で上げた3つが最も利用しているものでした。
これらはネットでも書店でも大量に情報があるので、どういう時に使うかが分かると実務で使えるレベルと言えます。
ちなみに、Vlookupは2つのエクセルのどっちにもある共通項目を軸にBにあるデータをAに一瞬で持ってくる時に便利です。
Pivotは大量のデータをまとめて見ることができます。
Subtotalはエクセル上でフィルタをした部分の合計などを見るのに非常に便利な関数です。
でも、言葉でエクセルを説明されても、やってみないとイメージはつきにくいので、まずは実践しましょう。
最低限、上記はマスターして仕事に望むと、おぉこんなに使うんだ!ということを分かっていただけます。
ちなみに下記の本はExcelをビジネスで使うなら王道の教科書です。
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実務での会計知識
実務と資格は似て非なるものです。
簿記資格を持っていても、実務未経験ではどのように仕事を進めていくのかまったく分かりません。
ただ、勘定科目や仕訳は簿記を勉強していないと、そもそもまったく理解できないのでとても大事です。
言いたいことは、それが分かるからといって、実務ができるということではないということ。
わたしは経理職に就いて業務をおこなう際、この時どういう勘定科目を使うか?と聞かれてもまったく即座に答えられませんでした。
また、実務では簿記で勉強していなかった通過勘定と言ってシステム的に何かと何かを繋ぐためにある勘定などもありました。
そんなのって簿記検定にありましたっけ?って感じで、教科書には載っていないけど実務の世界だと当たり前だよね?というものがいっぱいあります。
そんな時、簿記をちゃんと勉強したのに全然実務だと使えてないじゃん!っと投げやりな気持ちになった時もあります。
でも、大丈夫です。
ここは、誰しもが通る道で今は偉そうに間違えを指摘してくるあの人も、そんなことを経験して今になっているんですよね。
また、マネージャーとして入ってきた人でも会社毎に独特な仕訳があったりするので「この仕訳って何?」と質問します。
でも経験値が高い人は未経験の状況に対するキャッチアップも早いです。
だからこそ会社は経験者を欲するのですよね。
なので、わたしが言いたいことは下記です。
事前に勉強をしっかりしても、実務では誰しも壁にはぶつかります。
でも今まで勉強して努力したことは、必ず役に立つのでくさらないでください。
さいごに
経理未経験、もしくは事務も未経験から外資系経理に転職すると、どういったシチュエーションに出くわすか、ざっくり理解できましたでしょうか?
何も知らずに出くわしてしまうと、未知の恐怖に襲われるかもしれません。
ただ、事前に知っていると、どこかのベ○ッセのチャレ○ジのマンガではないですが、「あっ、この問題、チャ○ンジに出てた模擬問題と一緒だ!」ではないですが、心にゆとりができますよね。
下記のたった3つを事前にやるだけで、英語に関してはすごーく楽になります。
■外資系経理の英語の壁を克服する3つの事前準備
1.英文メールはテンプレートを用意する
2.英語の電話も、少ないパターンを覚えておく
3.勘定科目は丸暗記
ちなみにこれから外資系経理にチャレンジしたい!や外資系経理で働いてるけどホワイト企業に転職したい!という人はそれぞれの転職の方法を書いているので、参考にしてみてください。
【ニート⇒派遣の流れ】
【派遣⇒正社員の流れ】
【正社員⇒ホワイト企業の流れ】