わたしが働く外資系企業で、英語がまったくできないにもかかわらず営業で圧倒的な数字を上げ、海外商談までこなす伝説の営業マンがいた。
もう、彼は辞めてしまったが辞める際もとてつもない引き留めにあっていた。
それくらい優秀な彼だが欠点は英語ができないこと。
しかし、それを補うほど余りある営業力で彼は海外商談も次々とこなした。
そんな伝説を今回はお話したい。
外資系企業で英語がまったくできない伝説の営業マンが海外商談をまとめた話
彼は非常に優秀だ。
しかし、いわゆるインテリでスマートないわゆる一般的な人が描くエリートな雰囲気とはまったくかけ離れる。
泥臭く、エリートが持ち合わせているインテリジェンスな知識とはかけ離れたスポーツなどの趣味の知識しか持ち合わせていない。
わたしもよく話す機会があったが、一度たりともスマートな印象をもったことはない。
さらに経理の時は、経費精算の書類は間違いだらけ。
いわゆるガサツで下品なおじさんだった。
ただし、わたしを含めて会社のほとんどの人は、彼のことが大好きである。
つまり、彼は超強烈な人たらしなのだ。
また、彼は人の懐に入る力もずば抜けている。
ある日、緊急な用事で普段かかわりのない営業先に彼が行くことになった。
そのたった1度の訪問で、営業先のお客さんに1年後も3年後もあの人元気にしてます?と言わせるほど。
わたしも実際に彼の営業力を目の当たりにしたことがある。
会社に税務調査が入った時に、彼が抱えている海外との取引にメスが入り税務調査官が彼から話を聞きたいとのこと。
結果、彼が話に入って緊迫した税務官の雰囲気が5分後には爆笑に変わってしまう状況になってしまった。
もう、天才の芸当とはこれほどのものかと腰を抜かすほど驚いた。
前置きが長くなってしまったが、なんとなく彼の人となりが伝わってもらえれば幸いである。
そんな彼の欠点は英語がまったくできないことだ。
じゃあ、どうやって彼は海外の商談をまとめたかを次に書きたい。
英語ができない伝説の営業マンが海外商談をまとめた極意
超一流の人たらしの彼も英語がまったくできない状況だと天才的な話術を使うことができない。
そんな彼がどのようにまとめたかの結論を先にお伝えすると、すべて誰かにお願いした。
彼のとてつもない人たらし力で、わたしも含めて大抵の人は彼をサポートしたり協力をゼヒとも進んでしたいとなる。
それゆえ、海外とのやり取りはすべて英語の得意な社長秘書に「こんなメールを打ってくれ」と伝え、もの凄く上品で丁寧な英文メールで海外とやりとりをした。
もちろん、一回だけお願いするのではなくすべての英文メールのやりとりをやってもらったのだ。
普通であれば、なんども依頼をされたら面倒くさくて嫌な顔をしそうだが、彼と社長秘書が話をしている時は、わたしは社長秘書の笑顔しか見たいことがない。
やはり、彼は圧倒的に人たらしである。
しかし、英文メールは社長秘書に任せるとしても実際に海外での商談はさすがに社長秘書にお願いすることはできない。
それでも彼はバッチリ海外商談をこなした。
じゃあ、どのようにおこなったかと言うとなんと彼は社長を商談に同行させたのだ。
彼ほどの人たらし力があると社長をも使うことができてしまう。
彼が抱えていた案件は日本のお客さんに海外の本国で作っている製品を売り込む商談で海外の工場にアテンドして製品を理解してもらい契約に繋げるのがミッションだ。
結果、彼は海外での商談にて持ち前の営業力で日本のお客さんをまとめ、本国のチームとのつなぎは社長が英語でおこない無事に新規案件を受注した。
さいごに
今回は、外資系企業で英語がまったくできない伝説の営業マンの話をしたが、一つでもずば抜けた能力を持っているとあらゆる足りないものを凌駕するんだと身をもって感じた。
どの会社にも1人や2人は名物おじさんや伝説の人物などはいると思うが、外資系企業で英語ができないけど超一流の営業マンがいることを知ってもらえれば幸いだ。
彼は、もう会社を辞めて長くなるがいまだに彼の話は社内には溢れている。
今頃彼はどこかの会社で相変わらず皆から愛されるだろう。
ちなみにわたしが経理処理をした中で、一番一晩の飲食代が高い経費は彼だった。(通常問題になる金額だったがおとがめなしだったw)
彼は飲み会という寝技のスキルも天才的だった。
このコロナ禍となり訪問や飲み会ができない中、彼がどんな技で営業をしているのか分からない。
ただ、彼が結果を出していることだけは間違いないだろう。
なお、冒頭で彼の経費精算の書類は間違いだらけだったと伝えた。
しかし彼が会社を辞める時に作った営業の引継ぎマニュアルは、非常に細かな点も詳しく書かれたきめ細かいマニュアルだったとのこと。