わたしはひょんなキッカケで経理から人事の採用担当に異動した。※下記参照
経理から人事の採用担当に異動して数か月経ち、悲しくも、ある現実に気づいてしまったのだ。
そう、わたしがやっている仕事は誰にでもできる仕事だという現実。
わたしがやっている仕事は誰にでもできるという現実
何を隠そう、わたしがおこなっている仕事は誰にでもできてしまう。
なんせ、わたしが人事のバックグラウンドゼロで異動して数か月で、元々引き継いだ業務の改善を次々とやれているぐらいだから。※下記参照
外資系企業の人事の採用担当になったらやりたい放題自由に働いている話
悲しい話だがこれは、わたしがおこなっている人事の業務だけではない。
あなたがおこなっている業務も誰にでもできるのだ。
そんなことはないと思いたい。
わたしもそんなことはないと思った。
しかし、事実として人事業務ではなく、経理の業務だって同様に誰でもできる。
経理は簿記の知識がなければそう簡単にできるわけないと思うだろう。
ただ、どんな業務もルーティーンでおこなう仕事はできるのだ。
完成されたマニュアルがあって、その通りにやれば業務のクオリティの差こそあれ誰でもある程度の品質で仕事はできる。
事実、日本の多くの大手企業では部署異動が盛んにおこなわれている。
すべての人間が新たな部門でおこなう業務の知識があるわけではないが、異動後にまったく仕事にならないという状態がずっと続くことはない。
そんな状態であれば、社内の部署異動なんてのは絶対に多くの企業でおこなわないはずだ。
多くの企業で部署異動がおこなわれているということは、多くの業務は誰にでもできるという裏付けとなっている。
ざっくり言いたいことをまとめると、マニュアルから大きく逸脱しない作業ならどんな業務も誰にでもできるんじゃないかってことだ。
誰にでもできる仕事で経験者を求める理由
じゃあ、なんで世の中の中途採用の求人は経験者を求めるのか。
誰にでもできる仕事がほとんどなら、ほとんどの求人は基本的なスキルのみ求めればいいんじゃないかと思うだろう。
たとえば、英語が話せるやマイクロソフトオフィスが使えるくらいで、業務経験は要らないみたいな。
でもほとんどの求人は業務経験を求める。
この究極的な理由の一つは説明が面倒くさいからである。
いくら誰にでもできる仕事でも、いくらマニュアルがあっても全く新しいことをおこなってもらうには説明が必要だ。
知らないことが多いほど、説明もしくはマニュアルが必要であり、その幅が広ければ広いほど、マニュアルや説明のボリュームは増える。
たとえば、SAPというシステムを利用した業務をおこなう場合、未経験の人にはシステムの全体的な説明や各アイコンの意味などゼロベースでの説明やマニュアルが必要となる。
しかし、経験者であれば説明工程をすべてすっ飛ばしていきなり業務の話に移れる。
これが、経験者を採用するある意味究極的な理由の一つだ。
業務経験も同様で経験者であれば、説明をすっ飛ばせる。
要は話が早いのだ。
もちろん、中途採用で経験者を求めるのは上記以外にもさまざまで1つの例としては自社にない見地を持っている人を採用すれば新ジャンルを攻めていく際は持ってこいだ。
ただ、残念ながら世の中の多くの仕事はすでに仕組みができあがった状態の中で決められたことをおこなうのだ。
そのため、元々の話に戻るが多くの業務は誰にでもできてしまう。
さいごに
なんだか、わたしの仕事は誰にでもできるという事実を知るととても悲しくなる。
いつも必死になってやっていることは、品質の差こそあれ、わたしだけができるのではなく他の誰でもできてしまうからだ。
よく退職を申し出た際に「あなたが辞めたら仕事が回らなくなる」なんて話があるが、あなたがいないことで会社が倒産する訳ではない。
もし「あなたがいなくなることで会社が倒産する」と言われる状態になれば、あなたの仕事は誰にでもできる仕事ではなくなったということになる。
そう考えると、世の中のほとんどの仕事は誰にでもできるのだ。
しかし、悲観することばかりではない。
裏を返せば、世の中の多くの仕事は、あなたが必死にキャッチアップすればできてしまうのだ。
つまり、新しい何かをやってみたいと思っても業務経験がないからと諦める必要はない。
もちろん、中途採用での求人は年齢が上がれば上がるほどポテンシャル採用の機会は減る。
ただ、仕事は中途採用だけが新たな仕事を得るチャンスではない。
冒頭に説明した通り、社内異動で新たな仕事ができるチャンスもある。
また、現在のスキルで別の会社に転職し、そこから社内異動で他部門にチャレンジもできる。
副業も新たな業務にチャレンジする機会の1つだ。
考えればいくらでもやり方はある。
誰にでもできる仕事だからこそ、わたしらしく喜びを感じて仕事をしたい。
悲しい話になりそうなので、最後はポジティブに。