外資系転職

転職は業務改善のチャンスしかない、ただのタイムマシン経営

日本で電気ケトルは今や当たり前に使われている家電の一つだ。

念のためだが、電気ケトルとはティファールなどが有名メーカーの下記の商品。

 

実は日本で流行るだいぶ前からヨーロッパなどでは当たり前に使われていた。

わたしも以前イギリスへ国際ボランティアに行った際に電気ケトルを利用した経験がある。

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その時に、「何でこんなにお湯が早く、簡単に沸く便利なものが日本にないんだろう?」と疑問に思った。

その少し後くらいだろうか?日本で電気ケトルが売れ出したのは。

そりゃ、やっぱり日本でも売れるよなと感じたのは今も覚えている。

これはいわゆる、タイムマシン経営と呼ばれるもので、ある場所や国にないものを他の国に展開して利益を得る手法。

何が言いたいかと言うと、転職で別の会社に行き業務改善をするというのは、このタイムマシン経営と全く同じことだと感じる。

 

転職は業務改善のチャンスしかないただのタイムマシン経営

 

たとえば、あなたが他の会社に転職して同じような業務をおこなうとする。

すると、以前の会社ではもっと効率よくやっていたことが必ず見つかるはずだ。

Excelの関数の使い方、データのまとめ方、マニュアルの作り方、outlookのメールやスケジュールの使い方、ミーティングの進め方、承認の流れ、同じシステムを使っていれば、もっと効率の良いシステムの使い方など、ありとあらゆる部分が比較対象であり、改善の余地がある。

特に大手企業でシステムをバリバリに導入している会社や、スタートアップで新しい働き方、カルチャーやツールなどを使っている会社から、やや保守的な会社に転職した際は特に目に付くだろう。

目に付いた部分に以前の会社でやっていたやり方をもってくるだけで、新しい会社にとっては革新であり、とてつもない業務改善、業務改革である。

単純にやったことは、自分の知っていることを横展開しただけなのに。

これこそ、ヨーロッパで当たり前に使われている電気ケトルを日本で展開してあっという間に流行るタイムマシン経営の原理と一緒だ。

ただ、転職でのタイムマシン経営のやり方は少々注意が必要で、下手をするとただの面倒くさい人になってしまうので、転職後から改善までの簡単な注意点を次に紹介。

 

転職後、すぐに改善してはいけない。まずは村のオキテに従おう

転職してすぐは一番以前の会社とのやり方を比較ができる時期。

この時に「こっちのやり方のほうが効率いいですよ」や「以前の会社では・・・」と言いたくなりますが、これは個人的にオススメしない。

誰でも自分の文化を否定されるのはうれしくないからだ。

そもそも、新しい会社に来たら新しい会社のルールをまず覚えろというのが受け入れる側の思考である。

そのため、転職後はまず新しい会社の文化を習う、つまり村のオキテに従おう。

ただ、忘れてはいけないのは、転職後が一番以前の会社との違いに気づくタイミング。

このタイミングに、気になった部分をメモでも、Excelにまとめるでも自分自身が転職先の会社に染まる前にメモをし続ける。

思ったこと、こういう改善方法があるということを書き続ける。

ひたすら、違いと改善方法をストックする。

人間は環境に適応する、つまり慣れる能力があるので後々このストックし続けたメモが大きなレバレッジを効かせて自身のパワーとなってくるのである。

まずは、村のオキテに従い確実に自分のタスクをこなせるレベルにもっていくことに注力しよう。

 

村のオキテを知ってからが業務改善のチャンス

新しい会社のルールに適応し、自身の業務を問題なくこなせるようになったらいよいよ業務改善に取り組もう。

ストックしていたメモを見ると、自身がすっかり現在の会社に馴染んでしまった事とともに、以前自分自身が感じていたことを思い返すことができる。

ここでメモを使って、現在の会社のルールに当てはめて以前感じていたことで変革できる部分を精査する。

内容によっては予算が出ないもの、現在の会社では運用が難しいものなどもある。

その中からできる部分に着手して業務改善をおこなっていく。

この時、賢いのかずる賢いのかはあれだが、効率の良い方法は業務改善を自身の年間目標に含めることだ。

どの会社にも個人個人で年間目標があるはず。

その中にまず達成できるであろう業務改善を盛り込む。

ポイントは、1年でさまざまなことをやろうとしない、つまりやり過ぎないことだ。

確実に評価が一定以上を取れるラインまでしか業務改善を放出しないことで継続して評価をもらい続ける。

要は小出しにするのだ。

さらに言うと、目標を立てる前年に業務改善の8、9割に進捗させておき、目標を立てた年で確実に目標達成をする。

単純に、前年に種を蒔いておいて、翌年に刈り取る方式である。

これをおこなうことで安定して結果を出し続けることができる。

結果を出し続けると、村では生きやすくなる。

村で生きやすくなると、村での物事を進めやすくなる。

物事を進めやすくなると、より業務改善がスムーズに進むという好循環を生み出す。

賛否はあるが、スーパーサラリーマンではない、休みはしっかり取り、仕事もある程度結果を出す”そこそこ系サラリーマン”にとっては生きやすい方法である。

 

最後に

業務改善の方法は上記に紹介した方法以外にもたくさんある。

ただ、転職をして業務改善をすることは、すでに知っていることを取り入れるだけなので、ものすごいアイデアを要するわけでも、勉強が必要なわけでもなく簡単に誰でもできる方法である。

会社というものは、ある意味で村であり、他の村と仕事の進め方を共有する機会はまずない。

そんな時に、転職という他の村人からの知恵を借りて村を良くする方法は、至極効率的である。

まとめると

1.転職前に今の会社のやり方を覚えておく

2.転職後は現在の会社と以前の会社の比較をひたすらストック

3.現在の会社の業務をこなせるようになったら、ストックしたメモを元に業務改善に取り組む

となる。

なにはともあれ自分の村の文化を他の村にも伝えられるよう、今の村の文化をしっかり覚えておくに越したことはない。

なお、ホワイト企業への転職は下記を参考に。

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