なにかと敷居の高い経理。
経理の求人情報を見ると未経験での募集が少ないのはもちろんのこと、実務経験の年数を求められる求人も多いです。
特によく見る求人は実務経験年数3年以上。
なぜこんなに実務経験3年以上の募集が多いんでしょうか?
今回は、経理で実務経験年数3年以上を求められる求人が多い理由についてわたしの見解を述べます。
経理で実務経験年数3年以上を求められる求人が多い理由
まず結論は
「まぁ年次業務をだいたい3年以上やっていれば安心感あるでしょ」
です。
まだちょっと分かりにくいですよね。
もう少し噛み砕いて解説します。
そもそも経理の業務は大きく下記の2つです。
■経理業務
1.毎月やるべき月次業務※
2.年に1度の年次業務
※外資系の月次経理業務が気になる方は下記をご覧下さい
■外資系経理の月初の業務
■外資系経理の月中の業務
■外資系経理の月末の業務
3年以上やっていれば安心感があるという意味は上記の2に当てはまる年に1度の年次業務を最低3回経験していれば経理業務に慣れてると思うよねと感じるからです。
さらに具体的に落とし込みます。
まず、経理の年次業務を大きく分けると下記の2つです。
■経理の年次業務
1.年次決算
2.税務申告
上記の1の年次決算で例えてみましょう。
年次決算(1年目)
仮にあなたが経理1年目だとします。
12月に決算の場合、12月と翌年1月に初めての年次決算とご対面。
この時、初めての年次決算で何もかもが未知のあなたは何をするのかをひたすら学ぶ必要があるでしょう。
上司や先輩から年次決算特有の流れ、たとえば年次でのみおこなう引当などのやり方を勉強します。
上記以外でもさまざまなやり方を学び1年目の年次決算では、どんなことをやるのか一通りの流れを知ると共に作業の方法などを理解します。
年次決算(2年目)
次に2年目です。
翌年の2年目の年次決算では昨年学んだことを思い出して作業をすることになります。
年に1度の作業なので何をやったかはほとんど記憶にはありません(わたしの場合)。
よって、昨年しっかりとメモをしたやることの流れと作業の方法を元に業務をおこないます。
そうは言ってもまだまだスムーズにできるレベルではなく、1年目にメモしたことを見ながらなんとか仕事が進められるくらいでしょう。
たまに、メモった内容が間違っており、上司や先輩から再度ポイントややり方を教わり業務を遂行します。
年次決算(3年目)
3年目になり3度目の年次決算がやってきました。
1年目で大きな流れと作業の方法を知り、2年目で自身で取り組み細かな理解していないポイントの修正をしたので、3年目は過去2年の経験を元に業務をおこなうので割とまともに仕事を進められます。
ただやはり年に1度の作業なので一部記憶があいまいな部分があったり、昨年からの作業の変更点などもあり不安な部分があるのも事実。
そうは言っても、3年経つとなんとか独り立ちできたといった感じでしょうか。
これが、冒頭の結論でお伝えした
「まぁだいたい3年以上やっていれば安心感あるでしょ」
です。
年に1度の業務を3回くらいやっていると多少は業務に慣れたという印象を持たれるため求人で実務経験年数3年以上と募集があると考えます。
さいごに
今回は経理の求人で実務経験3年以上の求人が多い理由を解説しました。
結論としては年に1度しかない年次業務を3回経験してると業務をおこなうにあたって任せやすいというのが理由です。
経理業務の特性上どうしても業務の習熟に時間がかかってしまうため3年以上と募集している背景も理解いただけたと思います。
ただし、仮に1、2年目であってもできる人はできるというのもまた事実です。
なので条件に実務経験3年以上とあってもどうしても応募したい企業があればダメ元でチャレンジすることをオススメします。
たまたま、募集があまり集まっておらずあなたの経歴が気になった場合、面接まで進める可能性もあるためです。
今回の記事が転職でお役に立つことを願います。
なお、わたしが経理未経験から5年で年収を500万円上げた理由もご参考までに